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内定を辞退するという状況は、転職活動で珍しくありません。
複数内定をもらい、その中の1社に入社するとなると、残りの会社は辞退しないといけません。
また、面接での話し合いの中で、思っていた企業と違う…条件が合わない…と感じたけど内定が出てしまった場合も、辞退を考えるでしょう。
しかし、せっかく頂いた内定を辞退するのって、すごく気まずいですよね。
そこで今回は、相手に誠意の伝わる、正しい内定の辞退の方法やマナーを詳しく解説していきます。
目次
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内定を辞退するときのマナー
連絡方法
内定を辞退する場合の連絡方法は、電話が基本です。
選考辞退であればメールでも構いませんが、内定辞退となると重要度が全然違います。
電話が基本である理由は、確実に相手に伝えることができて、何より話し方によって誠意が伝わります。
更に相手の反応もきちんと確認してから辞退できるので、スッキリした辞退となります。
これがメールだと、相手に伝わっているのか分からない、誠意も伝わらない、相手がどう思っているのか反応が分からない…
と、後味が悪い辞退になってしまいます。
ですので、内定という重大な事を辞退するわけですから、電話がベストでしょう。
メール・エージェントによる辞退のケース
ただし、電話で連絡したけど担当者が不在だった場合は、取り急ぎメールで伝えるのがベターです。
また、転職はエージェント経由で応募しているケースが多いですが、その場合はエージェントが辞退の連絡をします。
ですので、自ら辞退の連絡を入れるシーンというのは、自分で応募した場合のみです。
いつまでに連絡すべきか
辞退すると決めたらすぐに連絡しましょう。
期限はいつまでという決まりはありませんが、内定の通知から、もしくは労働条件の提示があったときから、遅くても1週間以内に連絡するようにします。
明日で良いか…と思っていても、日にちが経つにつれて辞退する会社はあなたの入社のために動いています。
ですので、遅くなればなるほど迷惑度が高くなってしまいます。
内定の辞退はいち早く伝えるようにしましょう。
何時に電話すべきか
辞退すると決めたらすぐに伝えますが、電話する時間帯にも配慮しましょう。
相手の都合を考慮して、出社・退社時間やお昼の時間帯は避けます。
午前の場合は10:30~11:30 午後の場合は14:00~16:00といった時間帯がベストです。
内定を辞退する際のポイント
内定辞退では、当然トラブルを避けたいところです。
嫌味を言われたり、怒られたりするのも後味が悪いです。
内定辞退を上手くやり過ごすには、長引かせず、分かりやすく、誠意を伝えることが重要です。
そのための6つのポイントをご紹介します。
1.必要最低限
ダラダラと回りくどくなったり、理由を具体的に述べたりして長引かせるのはNGです。
できるだけサクッと終わらすために、必要最小限言うべきことだけを伝えます。
2.はっきりと伝える
なので、話の冒頭で内定のお礼と内定を辞退させていただきたいことを、最初にハッキリと伝えます。
3.理由はこちらから言う必要無し
ですので、「検討させていただいた結果、内定を辞退…」といった程度に、理由はサラッと流しましょう。
それでも後から高確率で理由を聞かれるので、端的に答えられる理由を準備しておきます。
4.矛盾点を作らない
もし面接で”他に受けている企業は無い”と答えていたのであれば、その理由は矛盾になるので、その際は「諸般の事情で申し訳ありません」という程度に伝えておきましょう。
5.謝罪ポイントは2ヵ所
辞退したい…理由はこう…と伝えたが、肝心の謝罪の言葉を忘れないようにします。
そして、ここで謝罪すべきところは2ヵ所あります。
まずは内定を頂いたけど辞退することに対して、そしてもう一つは、重要な決断を電話で伝えることになってしまったことへの謝罪です。
6.大げさなくらい気持ちを込めて
電話ですが、直接対面で謝罪しているぐらいの気持ちを持つようにします。
そして、申し訳ないという気持ちを、少し大げさなぐらいで話すと誠意が伝わりやすいです。
具体的な伝え方(例文)
電話で内定辞退する場合
まずは、電話での辞退連絡の例です。
受付対応から担当者とのやりとりを想定して対策しましょう。
【まずは受付対応】受付:株式会社サンプルでございます。
自分:お世話になっております。先日、内定の通知をいただいた山田太郎と申します。採用担当のサンプル様をお願いできますか?
受付:お待ちください
【担当者に代わる】
担当:お電話代わりました採用担当のサンプルです。
自分:お世話になっております、山田太郎です。ただいまお時間よろしいでしょうか?
担当:はい、大丈夫ですよ。
自分:この度は内定のご連絡をいただきまして、誠にありがとうございます。大変申し上げにくいのですが、御社より頂いた内定を辞退させていただきたく、ご連絡を差し上げました。
担当:そうですか。それは残念です。差し支えなければ理由を伺ってもよろしいですか?
自分:はい、身勝手で心苦しいのですが、今後のキャリアを改めて見つめ直した結果、別の方向に進むことを決意いたしました。せっかく内定をいただきながら、このような形となり、申し訳ございません。
担当:そうなんですね。了解しました。
自分:本来なら直接お詫びに伺うべきところですが、取り急ぎお電話でご連絡を差し上げました。大変申し訳ございません。
担当:いえいえ、違ったところで頑張ってくださいね。
自分:はい、ありがとうございます。貴重なお時間をいただきながら、このような結果となり、大変ご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした。それでは失礼いたします。
担当者の都合に配慮する
担当者に繋いでもらったら、改めて名前を伝えます。
そしていきなり用件を伝えず、「お時間よろしいでしょうか」と聞くように配慮します。
結論から伝える
最初に、内定を頂いたお礼と、辞退したい旨をハッキリと伝えます。
一番言いにくいところですが、これを先に伝えておかないと相手をイライラさせるだけです。
辞退の理由を準備しておく
辞退したい旨を伝えると、高確率で辞退の理由を聞かれます。
なので、事前に辞退理由を準備しておく必要があります。
※聞かれない場合は言う必要はありません。
・他社で内定を貰って、最後まで悩んだが、こういった理由で違う企業に行くことになった
・転職活動で改めて自分のキャリアの方向性を考えた結果、違った分野への転職に挑戦することになった。
など、サラッと伝えられる理由を考えておきましょう。
それについて深く聞かれることは、ほぼありません。
“決して相手を理由にするのではなく、自己判断での辞退ということ”がポイントです。
具体的な企業名は伝える必要はありませんが、仮に聞かれたとしても、「そこはお答えできません」で結構です。
電話での辞退に謝罪しておく
そして、重要な決断を電話で伝えることになってしまったことへのお詫びも伝えます。
「直接謝りにこい」と言われる前の対策として、自ら伝えて手を打っておきます。
それでも対面での謝罪を求められた場合は、素直に応じて、来社してお詫びしましょう。
最後に改めてお詫び
そして最後まで誠意が伝わるように、もう一度お詫びを入れておきます。
“貴重なお時間をいただいのに申し訳ございません”といった感じで…
電話を切る際も相手が切るまで待ちましょう。
大抵、電話での辞退はこの流れです。
私自身も内定を辞退した経験がありますが、これで怒られたり、謝りに来いと言われたことはありません。
また、伝える際は、棒読みにならないように、心を込めて話すようにしましょう。
メールで内定辞退する場合
内定辞退は速やかに伝える必要があります。
電話で連絡したが、担当者が不在の場合は取り急ぎメールでの辞退連絡を入れておきましょう。
後から電話がかかってくる場合もありますが、その際は先ほどの”電話の辞退方法”を参考にしてください。
人事採用担当 サンプル様お世話になっております。
内定の通知をいただきました、山田太郎です。先ほどお電話を差し上げましたが、ご多忙のようですのでメールにて失礼いたします。
この度は、内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
内定を頂いておきながら誠に恐縮ですが、内定を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。
選考に貴重なお時間を割いてくださったにもかかわらず、このようなご連絡になりますことを大変心苦しく感じています。大変申し訳ございません。
本来なら貴社へお伺いし、直接お詫びすべきところですが、取り急ぎメールでのご連絡となるところを、何卒ご容赦いただきたくお願い申し上げます。
面接をしていただいたサンプル様をはじめ、採用に関わってくださった皆様には心より感謝申し上げます。
最後になりますが、貴社の益々の発展を心よりお祈り申し上げます。
————————–
〒300-0000
東京都千代田区サンプル0
090-0000-0000
sample@smail.com
山田 太郎
————————–
一度電話した旨を伝える
内定辞退は、一般的に電話で伝えるのがマナーです。
メールだけの辞退連絡と間違われないように、
“一度電話を入れている”
“早めにこのことを伝えないといけないから、仕方なくメールで連絡した”
ということを記載しておきましょう。
「先ほどお電話を差し上げましたが、ご多忙のようですのでメールにて失礼いたします。」
結論から
電話と同様に、最初か結論から入ります。
内定のお礼と、それを辞退する旨を伝えます。
「この度は、内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。内定を頂いておきながら誠に恐縮ですが、内定を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました」
また、それに加えて、選考の時間を割いてくれたことも含めてお詫びしておくと丁寧です。
メールでの辞退に謝罪しておく
電話と同様、メールでの謝罪についてお詫びを入れておきます。
「直接謝りにこい」と言われる前の対策として、自ら伝えておきます。
特にメールでは感情が伝わりにくいので、この部分の謝罪は重要です。
それでも後から対面での謝罪を求められた場合は、素直に応じるようにします。
「本来なら貴社へお伺いし、直接お詫びすべきところですが、取り急ぎメールでのご連絡となるところを、何卒ご容赦いただきたくお願い申し上げます。」
お礼を述べて締める
最後は、採用関係者にお礼を述べて、一般的な”企業発展の挨拶”を入れて終わります。
署名を忘れない
忘れがちですが、本文の最後に署名を入れておきます。
すぐ連絡できるように、電話番号等も記載しておきましょう。
このように、仕方なくメールで辞退連絡を入れないといけない場合もあり得ます。
ただし、メールで伝えたとしても、後から電話で連絡が入る場合が多いです。
その際は、既に辞退のことは伝わっているはずなので、恐らく理由を聞かれるでしょう。
準備しておいた辞退の理由を伝えて、丁寧に対応するようにしてください。
内定を辞退する際のよくある疑問
辞退理由は嘘でも大丈夫?
なので、辞退の理由は”オブラートに包む”ようにします。
例えば、もし面接で嫌な印象を持ったから辞退したいというのが本音である場合は、「自分のキャリアプランを見つめ直した結果、改めて転職活動をイチからやり直したいと考えたから」といった感じにすると良いでしょう。
辞退したらどのみちイチから選考をスタートさせるので、結論としては同じです。
また、他社に行くことになった際は、社名は控えた上で「他社に行くことになりました」とだけ伝えておきましょう。
連絡が無い=内定辞退と分かってくれるのでは?
採用してくれた企業は、あなたの入社に向けて準備を進めているだけでなく、代わりとなる採用活動も停止している場合があります。
ですので、連絡しないというのはかなりの大迷惑です。
社会人、いや大人として必ず連絡を入れるようにしましょう。
転職先は伝えるべき?
「その点についてはお答えできません。ご了承ください」と伝えておきましょう。
別に謝る必要もありません。
そもそもそれを聞いてくる心理がよく分かりませんね。何が目的なのでしょうか…
辞退の理由はどのタイミングに伝えるべき?
丁寧に伝えるなら、「諸般の事情で、内定を辞退させていただきたい」「検討の結果、内定を辞退させていただきたい」と、内定辞退の意思表示とセットで軽く伝えるだけで十分です。
それでも理由を聞かれる可能性は高いので、端的に答えるように準備しておきます。
つまり、聞かれるまでこちらから言う必要はありません。
内定承諾書を提出した後の辞退は手遅れ?
それまでの期間は、お互い“解約権”というものがあり、万が一入社までにトラブルが起こった際でも、内定を取り消すことができるというものです。(双方が)
つまり、最高裁の判例でも出ていますが、内定承諾書を提出していても、勤務開始前であればあなたから内定を辞退することは可能です。
内定の辞退はいつまでならOK?
内定辞退で賠償請求の可能性はあるの?
「賠償請求するぞ」というのは何の根拠もありませんので、法的な責任を負う必要は一切ないです。
直接対面での謝罪を求められたら?
仕事上で今後関わりを持つかもしれませんので、素直に来社して謝りに行くのが得策です。
せいぜい理由を聞かれて少し叱責を受ける程度です。
電話で辞退を伝えたが、手紙も送るべき?
当然必須ではありませんが、以下のような場合は手紙でもお詫びするケースが多いようです。
・かなり信頼関係が出来上がっていた
・知人や友人の紹介
・内定承諾書を提出した後の辞退
・今後も仕事で関係性を持つ可能性がある
まとめ
内定を辞退することは、転職活動でよくある事です。
つまり、企業側にとってもよくあることです。
だからといってマナーを守らないというのはNGで、きちんと正しい方法で辞退を伝えるようにしましょう。
まぁ日本はこういったマナーにうるさいので、ちゃんとしておいた方が後々仕事で関わりを持ったときにトラブルが起きないです。
今回ご紹介した方法をぜひ参考にしてみてください。
以上、内定辞退のマナーや方法でした。