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苦手な方が多い「職務経歴書」…
自由形式なのですが、形式が決まっていない分、どのように作り上げていくべきか悩む方が多いようです。
経歴・業界・職種によって書き方の違いはありますが、今回は基本的な書き方をお伝えします。
そこから職種によって改善したり、応募企業によって変更を加えるようにしましょう。
私が実際に使ってみて良かった“ベースとなる職務経歴書”を使って解説していきます。
「初めて職務経歴書を作成する方」「作ってみたがどうも上手くまとまらない」といった場合は、ぜひ参考にしてもらいたいです。
ちなみに、職務経歴書を仕上げるにあたって自己分析は必須です。
まだの方は、以下の方法でやってみてください。
>転職活動で”誰でもカンタンにできる”自己分析方法 2つのツール
目次
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職務経歴書の基本
職務経歴書の役割
職務経歴書とは、仕事の能力や経験、スキルなどを、あなたに代わって伝える重要な書類のことです。
そのため、転職活動では履歴書に加えて必要になります。
いくらすごい経歴や優れた能力があっても、それを人に伝えることができなければ何の意味もありません。
キチンと自分のキャリアを整理して相手に伝えること自体も、重要なスキルです。
職務経歴書は自由形式なので、ライバルと大きな差をつけられる、転職活動での“最大の武器”と言えます。
企業が見るポイント
◆企業が求める能力を満たしているか
◆プレゼン能力があるか
◆仕事の意欲は高いか
◆自分の強みを自覚しているか
◆転職に統一性があるか
フォーマットについて
手書き?それともPC?
手書きはNGではないですが、修正が非常に多いので、パソコンで仕上げるのがベターです。
ワードで作成しましょう。
大きさは?何枚作成?
A4用紙(白無地)に、1~2枚、最大でも3枚以内に収めます。
※1枚は少なすぎ、4枚は多すぎて読む方が疲れます。
フォントは?
パソコンでは様々なフォントがありますが、基本的には明朝体を使うと良いでしょう。
より分かりやすくするために、見出しだけフォントを変えるテクニックもあります。(丸ゴシック等)
主な構成方法は全部で3種類
1.編年体形式 2.逆編年体形式
1.編年体形式
時系列に沿って、最も古い職歴順で業務内容をまとめていく方法です。
どういった流れで経験・スキルを積み、成長してきたかということが分かりやすいです。
この形式は以下の転職に有効です。
◆一般的な転職活動
◆キャリアや経験を活かした転職
2.逆編年体形式
編年体形式の逆で、最も新しい職歴順で業務内容をまとめていきます。
直近の職務をアピールしたい場合に有効です。
この形式は以下の転職に有効です。
◆過去の職歴が次の転職で活かせない場合
◆直近の職歴が最もアピールできる要素がある
3.キャリア形式
職務経験を、業務内容やプロジェクト単位でまとめる方法です。
期間は記載しますが、編年体形式のように企業概要はあまり注力せずに、プロジェクト内容、役割・役職、使用言語などでまとめていきます。
少し特殊なので、一般的な転職では使用しません。
この形式は以下の転職に有効です。
◆専門性の高い職種や技術職
◆転職回数が多く、同じような仕事を続けてきた場合
職務経歴書の基本的な書き方
基本的な書き方を、一般的な“編年体形式”で解説します。
以下は実際に私が転職活動で試行錯誤を加えた職務経歴書のサンプル版です。
複数のエージェントのアドバイスをもとに完成させており、これを基に何度も書類選考を通過しています。
実際のサンプル版を使って解説します。
① タイトル・日付・氏名
まず最初、目に入るのがここです。
「職務経歴書」を中央に記載し、太字、他のフォントより大きくします。(16pt~18pt)
日付は必ず履歴書と合わします。
つまり、書類の提出日(郵送の場合は郵送日・持ち込みの場合はその日)です。
その下に氏名を記載します。
中央揃えでも左揃えでも構いませんが、タイトルと被るので右寄せがおススメです。
個人的に、日付や氏名以外の情報(住所・電話番号・メールアドレス)は不要であると考えています。
履歴書にも記載されているので、必要最低限の情報だけで十分です。
記載しても良いですが、幅を取るだけで特に効果はありません。
② 職務要約
社会人になってから現在までの流れを3~5行にまとめます。
意外とここで苦戦する方もいます。
何故かというと、まとめきれず文字数がオーバーしがちだからです。
まぁ…そりゃーこれまでのキャリアをわずか3~5行にまとめるのは難しいですが、端的に伝えることができるのもアピールのポイントになります。
ここで上手く概要を伝えることができたら、その後の職務内容も読みやすくなります。
テクニックとしては、ここだけ“体言止め”にします。
例えば、
「大学卒業後、アパレル業界で10年間販売職に携わってきました。」
ではなく、体言止めにして、
「大学卒業後、アパレル業界で10年間販売職に携わる」
こうすることで、文字数を少しでも減らすことができます。
あとは構成ですが、
「○業界で○の仕事をしてきた」
「そこで○の成果を上げた」
「○という理由があり、現在は転職活動をしている」
大体こんな感じで構成すればOKです。
③ 職務経歴
一番ごちゃごちゃしますので、見やすいレイアウトがポイントです。
ここでは、必ず自己分析シートを活用してください。
まずは企業名を正式名称で記載します。
目立つフォントが良いでしょう。
そして、勤務期間を記載します。(元号に注意してください。)
続いて書くのは企業概要です。
・資本金
・従業員数
・売上高
・設立など
分からない場合は公式サイトをチェックしてください。
全て書く必要はありませんが、何を行っている企業か分からないので、事業内容は必須です。
続いて職務内容を詳しく記載していきます。
・所属部署や役職
・具体的な職務内容、業務内容
・取り組み内容や工夫した点
・実績や結果
以上の項目などを簡潔に記載していきます。
“簡潔”にです…
例のように、所属部署など異動がある場合は、表を使って期間別・部署別に分かりやすくレイアウトするのが良いでしょう。
大きな部署移動が無い場合は、2番目の例のように業務内容・達成事項などに分けて簡潔にまとめます。
④ 自己PR
文章だけでアピールする方法もありますが、例のように3つ程度ポイントを挙げて、具体的なエピソードを加えると効果的です。
何故なら、「説得力が強い」「コピーの自己PRに思われない」からです。
タイトルはキャッチコピーとカッコ内に具体的な数字などを加えるとインパクトが強いです。
例えば、
「コミュニケーション力が強い(顧客獲得数はトップクラスの500名)」
ただコミュニケーションが強みなだけでなく、パッと見て規模が分かります。
カッコ内は、その企業にしか分からない”専門用語”にならないようにくれぐれも注意してください。
そしてそれをアピールできる実体験(エピソード)を交えて3~5行でまとめます。
書き出し方のポイントは以下の通りです。
1.まずはこういった問題や改善点があった
2.それに向けて工夫したこと、実際にやったこと3.結果このようになった(だからこれが強み)
エピソード系の自己PRであれば、この流れで書けばOKです。
尚、履歴書でもアピールする場合は被らないように注意してください。
履歴書では少し触れておき、職務経歴書で具体的に記載する方法もありますが、どうしても被っている印象が強いので個人的には「自己PRは職務経歴書のみ」でOKだと思います。
>職務経歴書における自己PRの作成方法
⑤ パソコンスキル
パソコンスキルは、どの業界でも必要なスキルです。
ワード、エクセル、パワーポイント、アクセスなど、基本的なソフトのスキルは記載しておいた方が良いでしょう。
全く自信が無い場合でも、仕事で使用した経験を記載しておけばOKです。
例えば、以下の感じでもOKです。
・Word:報告書の作成
転職ではパソコンスキルの記載が無いと面接で聞かれます。
⑥ 趣味
とあるエージェントに趣味はいらない!と言われたことがありますが、これで面接での会話が盛り上がったこともあるので、個人的にかなりおススメです。
趣味って実は、個性を表現できる項目でもあります。
色々経歴を読んだ後に趣味があると、
「お!普段はこんなことをしているのか、面白そうな人だな」
と思ってもらえるチャンスを作れます。
もちろん、趣味を単語で書くだけでなく、趣味から得た経験やスキルを記載しておくとより効果が高いです。
例えば、スポーツであれば体力面・健康面・精神面・忍耐力などをアピールできるでしょう。
その他 項目
取得資格・免許
履歴書に書いているケースが多いので、基本的に職務経歴書では不要です。
もし履歴書に記載していない場合は、以下のように記載しておきます。
・取得年月 ○○免許 取得
資格の場合は「合格」、免許の場合は「取得」を最後に記載します。
語学力
英語力などの”語学”をアピールする場合は、実務経験、TOEIC・TOEFLなどの検定名、得点を記載します。
業務で語学を使っていた場合は、一般的に「ビジネス英会話レベル」など、英会話のレベルを書きます。
退職理由・転職理由
項目をわざわざ作って具体的に書いている方もいますが、よほど理由が無い限り書かなくて良いです。
面接で必ず聞かれますが、基本的にいくらきれいな文章で仕上げても、良い印象を与えるのは難しいので、わざわざ書いても不利になるだけです。
職務要約で軽く触れているので、それだけで十分です。
必須項目・任意項目・書かない項目
必ずチェック!!注意点
元号は履歴書も含めて統一する
意外な落とし穴となるのが、「元号」です。
履歴書では、日付を「平成○○年」と書いていたのに、職務経歴書では「20○○年」…
別に分からないことはないけど、読み手としては時系列が分かりにくいですよね。
自分では気付かなくても、採用担当者が初めて読むと、“読みにくい”という印象を与えてしまいます。
必ず、履歴書と職務経歴書の元号を統一するようにしましょう。
最後に「以上」をつける
必須ではありませんが、意外と忘れがちなのが最後の「以上」の文字です。
書類作成においては常識で、「読んでもらいたい内容はここまでです。」と伝えるためのものです。
無くてもあまり影響はありませんが、記載されていると親切です。
ページ番号を付ける
これも必須ではありませんが、職務経歴書の下にページ番号を付けた方が良いです。
ページは2,3枚ですが、どちらから読めば良いのか分からなくなる状況もあり得るので、ページ番号の添付は推奨します。
方法はめちゃくちゃ簡単です。
Wordのバージョンにもよりますが、Wordのメニュー「挿入」にある「ページ番号」から設定できます。
あまり注目はされませんが、親切さを伝えることができます。
書類選考の通過率を上げる3つのポイント
①応募企業の人材ニーズとマッチさせる ※超重要
書類選考を通過させるためのポイントは?と良く質問を頂きます。
難しい事を考える方もいますが、重要なことはこれ1つです。
「企業が求める人材ニーズを把握して、自分が持っている経験やスキルをマッチさせる」
例えば、
企業のニーズがコミュニケーション力に対して、個人で成し遂げた経験をアピールする…
どうでしょう。
あなたが採用担当者だと、恐らくあまり響かないでしょう。
コミュニケーション力を求めていると分かったら、チームの仲間と切磋琢磨して成し遂げたエピソードなどを加えるべきです。
この企業ニーズと自分のアピールがマッチしない限り、恐らく書類選考の通過は難しくなるのではないでしょうか。
これは決して書類だけでなく、面接でも同じです。
すっごく当たり前の事なのですが、職務経歴書を作成していると意外と忘れがちです。
企業別に応募書類を見直すということは、まず企業ニーズを見つけるところから始まります。
それを理解できて初めて、どのように変更を加えていくかが見えてきます。
1パターンの職務経歴書ですべての企業に通用するはずがありません。
“企業の人材ニーズと自分のスキルをマッチさせる”というポイントは忘れないでください。
②職種ごとのアピールポイントを押さえる
ここでは基本的な書き方を解説していますが、当然希望の業界や職種によって書くときのポイントがあります。
つまり、今回解説した書き方はあくまでベースです。
希望分野によって少しずつ変更を加えます。
例えばIT業界のエンジニア転職に、事務能力ばかり記載すると的外れなのはお分かりでしょう。
これは極端な例ですが、希望職種に関連する経験やスキルを強調すべきです。
③身内・友人に見てもらう
完成したら、自分以外の人に読んでもらい意見を貰いましょう。
自分では完璧!読みやすい!と思っていても、他の人からすると違った印象かもしれません。
また、他者に見てもらうことは、誤字脱字のチェックにもつながります。
知人だと不安な場合は、担当のエージェントや転職サイトの添削サポートを利用するのも有効です。
恥ずかしいかもしれませんが、他者からの意見を素直に受け入れることで改善点が見えてくるかもしれません。
自分一人では視野が狭くなっているので、書類選考の通過率を上げるためにもやっておくべき事です。
絶対にNGな事
×伝わらない専門用語がある
×空欄が多くてスカスカ
×文字が多すぎてごちゃごちゃしてる
まぁ常識の範囲内ですが、念のためご紹介しておきます。
誤字脱字、スカスカな書類は、悪い印象以外ないでしょう。
そしてやってしまいがちなのが、「専門用語」と「文字数が多い」という点です。
まず、専門用語について、
企業特有の「専門用語」はどこでもあります。
「チームアワード受賞」「スペシャルセールスアドバイザー」…
その企業の人は分かっても、他の人はなんのこっちゃ分かりません。
誰でも分かる用語に変えて記載するようにしましょう。
「配慮が無い」「常識が無い」と判断されてしまいます。
そして文字の多さです。
アピールしたい内容が多すぎて職務経歴書がボリューム満点…
実はよくあります。
余白もギリギリ、文字も小さくして何とか収まるようにしている書類は、ただの自己満足に過ぎません。
「読み手のことを考えてない」「ごちゃごちゃしてて読む気になれない」と捉えられます。
致命的なのは、「プレゼン能力もない」と思われてしまうので、”簡潔”にまとめることが非常に大事です。
まとめ
職務経歴書の基本的な書き方を解説してきました。
あくまで基本、つまり、ベースとなる職務経歴書です。
これを作成しておくことで、応募企業ごとの細かい変更にすぐ対応できます。
基本的には自己分析シートから抜き出す作業になるので、自己分析ができていれば特に難しく考える必要はありません。
サンプルを参考に、一度作成してみてください。